« it を笑うものはit に泣く | トップページ | All Ausie Adventures »

「頑張る」ってどういう意味?

午前中に日課であるジョギングをしていた時、ふとあることが頭をよぎりました。それは早朝に観たあるテレビ番組でのサッカー選手のインタビューでした。「…怪我のないように頑張ります」という内容で、特にひっかかるところもないようなのですが、最後に聞こえた「頑張ります」が何かひっかかっていたのか、妙にそのことがジョギング中に気になってしまいました。

そもそもこの「頑張る」という言葉はなんなのだろう?と考え始めたのです。私自身、自分のこと、もしくは相手に対してこの言葉を頻繁に使用しているのですが、頑張るという言葉を発している時というのは、何か特別な意味はなくただ漠然と言葉を出している、という気がしてきたのです。「頑張る」って何だろう?

辞書で調べてみると以下のような定義が出てきました。

「がんばる」 - 《「が(我)には(張)る」の音変化、また「眼張る」の意からとも。「頑張る」は当て字》 1 困難にめげないで我慢してやり抜く。「一致団結して―・る」 2 自分の考え・意志をどこまでも通そうとする。我(が)を張る。「―・って自説を譲らない 3 ある場所を占めて動かないでいる。「入り口に警備員が―・っているので入れない」

なるほど、頑張るにはこのような意味があったのか、と改めて感心していたのですが、そう考えると、早朝に観たあのインタビューの「怪我のないように頑張ります」というのが少しおかしいような気がしてきました。

怪我というのはアクシデントで起こる(happens unexpectedly)ものですね。ということは、怪我のないことを我慢してやり抜くことはできないですし、怪我のないことをどこまでも通すこともできません。この定義には合わなくなってきます。言い換えるならば、「怪我のないよう気をつける」、ではないでしょうか。

「トシ後藤はいちいち細かいなぁ」と思われるかもしれません。よく周りからも理屈っぽいと言われます。ですが、ここで私が言いたいのは、日本語の言葉には、その意味をあまり考えず、その意味をぼかして使用できる言葉が結構あるのではないか、ということなのです。和文英訳などをする時、よく頭を悩ますのがこういった「ぼかし言葉」だと思うのです。

例えば今回の「頑張る」にしても、文脈によって全く異なって意味を成してくるのです。以下の例文をご覧ください。

  1. 君はもっと数学を頑張らなきゃいけないな。
  2. 明日はテストだね、頑張ってね。
  3. 価格に問題があるようでしたら、もう少しばかり頑張らせてもらいますよ。

上記の3文は全て「頑張る」を使っていますが、それぞれに意味が全く違うことはお分かりですね。和文英訳を考える際は、ぼかし単語を分かりやすく言い換える必要があります。それでは上記の3文を外国人に分かるように簡単な日本語に言い換えてみましょう。

  1. 頑張る → より数学を勉強する必要がある
  2. 頑張る → 実力を発揮する
  3. 頑張る → 価格をもう少し下げる

となりますよね。ではこれを英訳してみましょう。

  1. try harder / study more
  2. do your best
  3. give you a discount / lower the price

同じ「頑張る」でも全く異なった英訳となりますね。

少し話しがズレてしまいましたね。とにかく「頑張る」という言葉自体、これから気をつけて使っていこうと思った、ということは言いたかっただけなんです。

ただ単に頑張れというのではなく、何をどう頑張るのか、またそもそも頑張るという言葉を使うべき文脈なのか、そういったことにこれからは気をつけていく必要があるのではないかと思いました。普段からできるかぎり論理的な考え方、話し方をすることで、英語を使う時に英語的思考を実行しやすくなる、と思えてなりません。

|

« it を笑うものはit に泣く | トップページ | All Ausie Adventures »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« it を笑うものはit に泣く | トップページ | All Ausie Adventures »